以前の記事でTEDの動画を紹介したことがありました。
私はTEDは面白くて好きなので、通勤時間などの合間によく動画を見ています。
それで、ビットコイン、ブロックチェーンに関する動画もいくつか見つけたので中でも気になったものを今日は紹介してみますね。
Don Tapscott – How the blockchain is changing money and business
ドン・タプスコット-ブロックチェーンはいかにお金と経済を変えるか
この動画、2016年の8月に公開されたものなんですね(O_O)
徐々にビットコインの名前は広がりつつあった気はしますが、本格的に知名度が出てきたので2017年に入ってからだったように思うので、この当時に見ていたら結構衝撃的だったかも!
そしたら即ビットコイン買ってただろうなぁと思いました(´・ω・`)
まぁこの当時はブロックチェーンという言葉を見ても完全にスルーしてたんだと思うのですが…(;´Д`)
ブロックチェーンの利用例
この動画ではブロックチェーンが具体的にどのようなことを可能にするのか、5つの例を挙げています。
土地所有権
So, you’ve got a little farm in Honduras, some dictator comes to power, he says, “I know you’ve got a piece of paper that says you own your farm, but the government computer says my friend owns your farm.”
This happened on a mass scale in Honduras, and this problem exists everywhere.
多くの人は土地を所有していたとしても、権力者によって簡単にそれが書き換えられてしまい、正当に権利を主張することが出来ずにいるのです。
そこで、土地の権利をブロックチェーンに載せようという取り組みがあるとのことです。現状では、「政府のコンピュータ」の中にある土地所有権の名前を書き換えてしまえば、簡単に持ち主を不正に変えることが出来てしまいます。でも、ブロックチェーンは分散型台帳システムですから、中央のコンピュータというのが存在しないので、こうしたデータ改ざんはされにくいということですねヽ(*´∇`)ノ
このように中央集権による貧富の差をなくしていけるのではないかというのが話者の1例です。
共有経済
近年、UberやAirbnbなどの共有経済を利用した企業が増えてきましたね。しかし、これらの企業は本当の意味で「共有」していないと言います。
They aggregate services together, and they sell them.
うーん、なるほど。つまり、私達cunsumerにとっては共有ではなく、企業側が集約した情報を買っているだけだということです。
例えば、貸せる部屋の情報を全て載せて、ブロックチェーン上の分散アプリケーションで共有出来るようにするとします。誰かが部屋を借りたいと言うときには、そのブロックチェーンのデータベースで部屋を探すことが出来る。支払いもシステムに組み込まれた電子システムで出来る。評判もそのデータに載せられる。改ざんは一切出来ません。
これはまさに利用者同士で共有することで成り立つのですが、ブロックチェーンが出来るまではこのような中央権力の一切存在しない、民主的なシステムは不可能だったんですよね。
国際送金
これはブロックチェーンやビットコインのメリットでもよく出てくると思います。発展途上国から出稼ぎに来ている人は、毎月、あるいは毎週祖国にいる家族に送金しています。
It costs her around 10 percent; the money takes four to seven days to get there; her mom never knows when it’s going to arrive.
現在の銀行を介した海外送金では手数料は約10%、更にお金が祖国で受け取れるのは4~7日後で、家族にいつ手元に届いているのか分かりません。
これがブロックチェーンを使うことで数分で送金が完了し、その手数料はわずか2%程度になる。今の銀行送金システムでは、送金時のチェックを人間がやっていて、手数料が高いのは人件費がかかっているからなのです。自動化すればずっと手数料は安くなるはずですものね。
動画の冒頭で、「メールを使って画像や動画のコピーを送る手段はこれまでもあったけど、現金や著作権のような資産をコピーで送るのは出来なかった。でも、それを可能にしたのがブロックチェーン」という内容のようなことを述べてたと思いますが、海外送金は分かりやすい例だと思います(*´∨`*)
個人のデータ
デジタル時代においては、私達は様々なデータを残しています。
We create this asset, and we leave this trail of digital crumbs behind us as we go throughout life. And these crumbs are collected into a mirror image of you, the virtual you. …(中略)…
And the virtual you is not owned by you that’s the big problem.
つまりデジタル時代を生活する中で、残っていく自分のデータがあり、そのデータは資産であると。でもその資産は自分で管理することは出来ないブラックボックスになってしまっている。
そうではなくて折角のこの積み重なったデータを生かしていきましょうというお話です。自分のデータ=アイデンティティを作り、何かをする際、例えば買い物でも何でも良いと思うのですが最小限の情報しか相手には渡さない。プライバシーを守りつつ売り手と買い手の必要な情報だけを取り出せるようなアバターが出来るのではないかということですかね。
これはちょっと難しい話なので説明しづらい気もします。
知的所有権
以前音源がCDやテープなどの物理的なモノとして販売されていた頃はソングライターはヒットソングで100万枚売れたら4万5000ドルほどの印税が入った。でも、今日の場合100万回ストリーミング再生されたとしても、ライターには36ドルの収入しか入らない。
知的所有権の主張が弱く、ライターに入る収入がほんのわずかになってしまってるんです(O_O)
そこで、あるシンガーソングライターが、自分の曲をブロックチェーンに載せるとします。彼女の曲を聴きたい場合には無料か、数マイクロセントでデジタル口座へ支払えば聴ける。その曲をテレビで使いたいとか、映画で使いたいとなれば話は別で、条件が全て規定されるようにしておく。こうしてスマートコントラクトで、ライターの知的所有権が守られるようにするのです。
こうすることで知的所有権を有する人が、それを利用したい人との契約が可能になるというわけです。
民主的なシステムってこういうことか
「ブロックチェーンはすごい技術だ」と世間で騒がれています。何がすごいのかと言われると、「これまでの中央集権的システムでなく、民主的に作られるシステムだから」と言われていますが、これって最初聞いただけだとピンと来ないのでは?
でも、こうして例を見ていると、どれだけ民主主義を抱えていても、今の世の中が結局のところ中央集権的な仕組みでほとんどのものが成り立っているんだなということを感じました。
第三者が一切介入しない仕組みがこれまで難しかったけど、ブロックチェーンでそれが可能になるかもしれないってことですね〜
分かりやすい応用例ってなかなか浮かばないと思っていたので、私はこの動画は見て勉強になったと思います(♡´ω`♡)
やっぱり仮想通貨、面白そうな世界ですね〜!
